2014年9月26日~28日、「この道ひとすじ 第31回尾張名古屋の職人展」が、名古屋市中区栄にあるオアシス21「銀河の広場」とNHK名古屋放送センタービル「プラザウェーブ21」の二会場で行われました。今回のイベントには、日本の衣・食・住や生活関連に関わる団体と個人出展があり、技能作品の展示や製作実演、即売、製作体験を行いました。
当組合では、今年も出展し、和服裁縫の実演を行いました。組合のブースには、衣桁に掛けた留袖の前で実演が行われ、和装教育国民推進会議愛知県支部「あいちきものネット」の活動の様子や、和裁士が行う各種和服の仕立や寸法直し、組合の標準和裁加工料の紹介をしました。3日間組合員が交代で実演を行い、来場者からは色々なことを話し掛けられました。実演者の感じた内容を以下にまとめてみました。
《実演者の感想》
■今年の来場者の方の数人に、今回改定した組合の標準加工料表を見ていただいたり、口頭で金額を返事したりしましたが、ほとんどの方は驚くこともなく、むしろ安いという声も多くありました。■海外で着物が作られていることを知っている方が殆どで、少し金額が高くても日本人に縫ってもらいたいという声もあり、一般の方の認識も変化してきているという印象でした。■「私は昔は着物を縫っていました」という方は以前より減ってきたような感じはしました。■留袖の裏地取り替え、比翼仕立て直しなど、地元の呉服屋さんでは出来ない。どこへ持って行ったらわからないと、相談を受けました。■紋の入れ替えはやって頂けますかとの質問がありました。■洋服のオーダーより和服の仕立て代の方が断然安いと、話された男性の方がいました。■以前買った絞りの浴衣を手縫いで縫って欲しいとのこと。標準化工料の金額を提示したところ、納得していました。