2011年4月10日、名古屋市中区の若宮八幡社会館にて、第61回修・卒業証書授与式、第59回愛知県和裁技術競技会表彰式が(社)日本和裁士会愛知県支部、愛知和服裁縫業協同組合主催により(社)日本和裁士会の渡辺正則会長、牧野俊一顧問、深谷勲監事、愛知和服裁縫業協同組合相談役らを迎え行われました。
この日、針供養祭も行われる若宮八幡社では境内の桜が満開。ひらひらと花びらが舞う中、修・卒業生らはあでやかな着物姿で集合。役員が指導をしながら式典のリハーサルを一時間程度行いました。また、受付には東日本大震災義援金の募金箱が用意され、第59回愛知県和裁技術競技会のスナップ写真も掲示されました。
式典は午後2時より行われ、東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げ、第61回修・卒業証書授与式が行われました。西岡理事長が一人ずつ、それぞれの証書および表彰状を授与しました。
引き続き第59回愛知県和裁技術競技会表彰式では競技会優勝者に表彰状と盾、優勝旗が授与され、入賞者には表彰状と盾が授与されました。和裁士認定証授与では渡辺会長が認定書を一人ずつ手渡し、その後、西岡理事長が「皆様が和裁を通じてリサイクル、リフォームなど、日本人の着物に対する素晴らしい知恵を発見し、多くの人に伝える役割を果たしてほしいと思います。どうぞ皆様、創意と工夫をし、たゆまぬ技術の研鑚によって、より立派な和裁士を目標に成長されることをお願いします。」と式辞を述べました。渡辺会長が祝辞を述べられ、最後に修・卒業生の代表者が「着物は日本人の大切な節目において、今でも多くの人が着用する大切な衣服です。そして、街を歩く着物姿は、多くの人の顔をほころばせる力を持っています。だから私は、被災地を見守り続けながら、どこかで笑い顔に通じる和裁を続け、着物の魅力を発信できる和裁士になっていきたいです。」と答辞を読み上げました。