【名古屋市中区・若宮八社】
 晴天に恵まれ穏やかな陽光の中、午前11時から御衣神社と針塚前にて神事が行われ、宮司の祝詞奏上後、氏子総代らと共に愛知和服裁縫業協同組合の牧野理事長、(一社)日本和裁士会愛知県支部の松井支部長が玉串を奉奠しました。

毎年恒例の副野宮司のお話は、和裁をされていたお母様の仕事姿やそれを手伝う幼い宮司の姿が思い起こされ、厳かな神事の中くすりと笑みが漏れる、ちょっぴり空気が和む時間になりました。その後、宮司や奉賛会の方々が大きな円形の蒟蒻と豆腐に針を刺し、神事が終了しました。次いで参拝者らが一年間の針への感謝を込め針を刺しました。


 今年もには境内に「市」が開かれ、様々なお店が並び、針供養と共にお買い物をされる方がたくさんいらっしゃいました。昨年からはキッチンカーも数台あり、食事をすることも出来るようになり、この日を楽しく過ごす要素が毎年少しずつ増えていると感じました。

このような取り組みや去年から「参拝券」が廃止された事は、若宮八幡社の好意による所が大きく、どなたも自由に参拝して針を供養できるようになりました。しかし今後も針塚を維持し針供養祭を次世代の方々へと繋いでいくために、参拝される皆様には御衣神社のお守り「みころも守」のご購入を是非お願いしています。まとまった本数の針を供養される方は、直接針を社務所へお持ちいただき「みころも守」の購入と引き換えに、針のみ受け取ってもらえます。なお、針を入れた容器などはご自身でお持ち帰り下さい。
 今年の針供養祭では、元旦に起きた能登半島地震の被災者の為に、募金箱が設置されました。5万円ほどの義援金が集まりました。組合より日本赤十字社に寄付いたします。また、(有)ホペイロ様より御神酒のご奉仕を頂きました。

【岡崎市康生町・龍城神社】
 岡崎和裁組合主催で令和6年第49回針供養針供養祭が行われました。
 梅の花もほころび、暖かく穏やかな日差しの中、コロナ禍明けで3年ぶりに一般の方々も社殿に上がり御祈祷を受けました。神主さんの祝詞、巫女の舞い、玉串奉奠が終わると、各々が使用した針を豆腐に刺し、1年の針仕事への感謝と上達をお祈りしました。
 参加者は百名ほどでした。今年度の干支が辰年ということもあり、天井にある呉服組合と和裁組合が寄贈した鳴き龍の声が轟くようでした。

【豊橋市大手町・神明社】
 今年の東三和服裁縫組合和裁組合・豊橋地区針供養祭は1人でも多くの組合員の出席のできるよう2月第1土曜日の3日に行われました。当日は穏やかな一日となり祭事は滞りなく行われました。
 新型コロナウイルスの蔓延後は食事を伴う懇親会は行っていませんでしたが、今年より再開されました。また、今後の針供養祭の日程が話し合われ、以降第2土曜日に行うことを決定しました。来年は第2土曜日が8日ということで開催を確認しました。