名古屋市 若宮八幡社
 名古屋市では、中区にある若宮八幡社にて針供養祭がありました。オミクロン株による感染拡大「第六波」の渦中での開催であったため、人出はとても少なくはありましたが、例年通り神事を執り行うことができました。
 神事は御衣神社と針塚にて午前十一時より始まり、宮司の「針の災い無く」と祝詞があり、神楽が鳴り響く中、地元の氏子総代らと共に愛知和服裁縫業協同組合西岡理事長と(一社)日本和裁士会愛知県支部牧野副支部長が玉串を奉奠しました。

 コロナ禍で起こった「令和の手芸ブーム」の影響もあるのか、今年は「はじめて来たのですが…」とおっしゃる方が多数みえました。お豆腐や蒟蒻にはスマイルマークなどのとても可愛らしい待ち針やミシン針なども多く刺さっており、針供養祭の静かな広がりを感じました。


 また、今年は移動販売のお店が増え、お豆腐を作って頂いている長久手市の「豆粋」さんだけでなく、八百屋さんや、げんこつ飴の専門店、生コーヒーやカヌレの販売店、アクセサリーを扱うお店やお花屋さん、みたらし団子屋さんなどが出店していました。そのほかにも、水に浮かべる「水みくじ」があったり、参拝される方々が楽しく過ごせるような工夫が随所にありました。
 来年こそコロナウイルスの脅威から一歩抜け、より楽しくなった針供養祭が多くの方々に周知される事を心から願います。

 
岡崎市 龍城神社
第四十七回岡崎和裁組合主催の針供養が岡崎市康生町の龍城神社で行われました。今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため組合員十三名のみが参加し行事を行いました。


 神主さんの祝詞と巫女さん舞の後、代表者の玉串奉奠と同時に参加者もお祈りをしました。その後豆腐に針を刺し、一年の針仕事への感謝と技術の上達を願いました。 
 今年も一般の方へのお知らせは控えましたが、平成二十七年に針塚が現在の場所に移されてからは、参拝客の目に触れることが多く、不要になった針を納めに来られる方が増えているようです。
 着物姿での外出は久しぶりですが、やはり気持ちが晴れやかになり、和裁仕事に対しても前向きになれる思いがしました。

豊橋市 神明社
 例年行事として二月八日豊橋市大手町の神明社において、豊橋地区針供養祭が行われました。


 新型コロナの影響で、昨年同様に感染対策に務め祭事を粛々と行い、豊橋地区では六十年以上続く伝統をつないだ。参拝者は豆腐に持参した針を刺し、玉串奉奠をし、お参りをしました。

場所を針塚に移して全員でお参りをし、すべての神事を終了しました。
 その後東三和裁組合の運営、針塚の維持について話し合いが行われ、すべての行事を終了しました。