2007年5月19日、名古屋市中区にある若宮八幡社会館にて愛知和服裁縫業協同組合および(社)日本和裁士会愛知県支部の第93回平成19年定時総会と針塚建立50周年記念が行われました。
若宮八幡社は、名古屋の総鎮守(土地の守り神)とされる神社で、8世紀初頭に名古屋に創建。その後、織田信秀による再建、名古屋城築城に伴う移築を経て現在地に至ります。建立50周年を迎える針塚の歴史は、尾張名古屋では明治初年頃、名古屋市中区若宮八幡社境内に衣服の神「御衣神社」を建立し、針供養祭がその社の前で執り行われてきましたが、戦災で消失。昭和33年(1958年)2月8日に組合員、生徒、一般関係者らの献金(当時で80万円程)で針塚が建立されました。石材は江戸城改築に徳川家康が使用したネブ川石を使い、針塚の題字は当時の愛知県知事桑原幹根氏が揮毫したものです。
総会に先立ち、午前10時30分より針塚建立50周年記念の神事を本殿にて執り行いました。参加者全員が、本殿に入り、愛知和服裁縫業協同組合の牧野俊一顧問、西岡弘和理事長、(社)日本和裁士会愛知県支部の深谷勲顧問、内藤支部長が玉串を奉奠。組合および支部の歴史を織り交ぜた祝詞と「日本の中で和服を着る人が増え和服裁縫を職業としている私達から様々な災いを祓い日本固有で伝統的な和服を縫い上げる技(わざ)を後世に伝えられますよう、お見守りください」と祈願をしました。その後針塚にて西岡理事長が玉串を捧げ、本殿前にて記念写真を撮りました。
会場を八幡社会館へと移し、総会を行いました。その後、懇親会が行われ、牧野顧問が、スライドを使って針塚を建立する経緯や先人達の苦労を話され、物故者に黙祷を捧げました。深谷支部顧問の乾杯で開宴となり、終始和やかな雰囲気で定時総と針塚建立50周年記念を終了しました。
組合と共に 若宮八幡社と針塚の50年の歩み