【名古屋地区】
名古屋地区は名古屋市中区にある若宮八幡社にて行われ、あいにくの雨の中の針供養祭となりました。愛知和服裁縫業協同組合および(一社)日本和裁士会愛知県支部は、加盟する針塚奉賛会の氏子総代らと共に、神事に参加しました。
当日午前九時、役員らは集合し、豆腐やこんにゃくの飾り付け、テント内のお守りや景品引換所等の設営を行いました。また、八幡社西側の格納庫のシャッターが開けられ名古屋市文化財の山車「福禄寿車」が披露されました。この山車には、四体のからくり人形が奉安されており、延宝4年(1676年)に七輌作られましたが、戦争で他は消失してしまいました。
神事は午前11時より御衣神社横の建物の中で行われ、宮司の祝詞奏上後、氏子総代、各団体長らと共に愛知和服裁縫業協同組合の西岡理事長、日本和裁士会愛知県支部の平林副支部長が玉串を奉奠。その後、副野均宮司が裁縫がとても好きだった母親の事や、子供の頃名古屋帯の芯入れや納品の手伝いをした話をされ「針供養は、感謝する優しいお祭りで、日本人の優しさに溢れたお祭りです。」と話されました。そして、宮司や針塚奉賛会の方々が針を刺した後、一般参拝者らが一年間の針への感謝を込め針を刺しました。
今年は、社務所新築のため、例年行っていた組合員休憩所の開設はありませんでしたが、参拝した組合員には洋菓子が記念品として配られました。
【岡崎地区】
第四十回岡崎和裁組合主催の針供養祭が岡崎龍城神社内斎館で行われました。
雨の中、朝から着物姿の男女九十名程が集まり、宮司の祝詞と巫女さんの舞の後、一年間お世話になった針を豆腐に刺して、お礼と今年度の仕事への祈願をしました。その後、生徒の修業式を行い、また直会にてお下がりを頂き、行事を無事に終えました。
社務所が今年、改築されており、その清々しい雰囲気の中での行事となりました。施設内は使いやすさがとても良く、これからも様々な行事で利用する機会が増えるのではないでしょうか。
【豊橋地区】
豊橋地区では東三和服裁縫組合が、豊橋市大手町の神明社において、針供養祭を行いました。豊橋地区では、昭和三十六年より行われ、今年で五十五回目となります。
当日は、昨年と同じような天候で、朝から降りだした雨が一日中降り止まず、雪にこそ変わりはしませんが、寒い日となりました。祭主の太鼓の合図により神事は始まり、参拝者が豆腐に持参した針を刺し、一年お世話になった針に感謝をし、手を合わせました。祝詞奏上後、中川組合長が玉串を奉奠し神事は終了しました。昨年も雨天にて針塚での参拝ができず二年続けての遥拝での針塚参拝となりました。その後の懇親会では本年の行事の確認が行われ、しばしの間食事をしながらの歓談を楽しみ、行事は終了しまた。(河合)