名古屋市 若宮八幡社
名古屋市では、中区にある若宮八幡社にて針供養祭が行われました。
午前11時に氏子総代の方々、愛知和服裁縫業協同組合および、(一社)日本和裁士会愛知県支部が加盟する針塚奉賛会が主催者となり、神事を執り行いました。
始めに御衣神社での神事が行われ、宮司が「針の災い無く」と祝詞奏上後、地元の氏子総代や各団体長らと共に、愛知和服裁縫業協同組合の西岡理事長、(一社)日本和裁士会愛知県支部の平林副支部長が玉串を奉奠し、その後、針塚での神事が行われました。
コロナ禍の中、参拝者の数は大変少なくはありましたが、足元に貼られたテープに従いしっかりとソーシャルディスタンスを保ち、静かに宮司のお話に耳を傾けていました。
「毎年この時期になると母親のことを思い出す…」と、和裁をされていた宮司のお母さまについて尺差しを手にしてお話され、針塚の前に張り出された「針供養 母の残せし くじら尺」の句を詠まれました。
この日は2月らしい寒さではありましたが晴天に恵まれ、マスクをした方々が蒟蒻やお豆腐に針を刺して、日頃の労をねぎらい、また、技術の向上を願いました。
神事に使用したお豆腐は例年通り長久手市の「豆粋」の冨田英治さんに作って頂きました。いつもなら「豆粋」さんの移動販売を多くの方が楽しみにしているのですが、今年は密を避ける為もあり、ここ数年のような光景を見ることはありませんでした。
普段会う機会の無い方とも毎年この日には会える、針供養はそんな日でもあると思いますが、今年はそれが叶いませんでした。ワクチン接種の開始など明るい兆しもあります。来年の2月8日は今年会えなかった方とお会いできることを心よりお祈りいたします。
岡崎市 龍城神社
春の気配少し漂う中、岡崎市康生町の龍城神社にて針供養祭が執り行われました。岡崎和裁組合主催で組合員12名と一般の方2名が参加し、相変わらずのコロナ禍のため消毒、検温を念入りに行い拝殿での参拝をさせていただきました。
神事は例年どおり宮司の祝詞、巫女の舞、代表者による榊の奉納後に使い込んだ縫い針、まち針などを豆腐に刺して感謝の想いを伝えました。
今年は密を避けるため宣伝を控えましたが、この行事だけはと拝殿の外では多数の方が見守ってくださる様子に感銘を受けました。来年こそはこれまで通りの針供養祭ができるよう祈るばかりです。
豊橋市 神明社
2月8日豊橋市大手町の神明社において針供養祭を行いました。コロナ感染拡大防止対策として中止も検討されましたが、各自マスク、手洗いを徹底し、密にならないよう少人数の役員だけで神事のみを祭儀する形で行いました。
当日は好天に恵まれ、厳しい寒さを感じることもなく針塚の清掃や神事の準備を行いました。神事は例年裁縫の上達や、感謝の思いを込め、古針を豆腐に刺していますが、それに加えコロナ終息の願いも込め祝詞を奏上、玉串を奉奠しお参りをしました。その後針塚へ場所を移し参拝をし、神事は滞りなく終了しました。
式典終了後の懇親会も行われず、本年度の活動はほぼ中止となり、寂しく不安な一年間でした。東三和裁組合の予定などは今後のコロナ感染状況下で判断し活動をしていくこととなります。早いコロナ終息を願うばかりです。