平成28年9月4日、組合員らは三重県支部会員の方々と共に、名古屋駅より観光バスに乗り(一社)日本和裁士会長野県支部主管の第30回記念中部ブロック和裁指導者研修会に参加。翌5日は長野県内を観光しました。
研修会は、長野県上伊那郡の「信州大芝温泉 大芝荘」で午後1時から開会。初めに旅・桜案内人の宮澤俊夫先生が「南信州お練り祭りと周辺」と題した講演を行いました。
日本人の宗教観や、諏訪大社の御柱祭をはじめ南信州のお祭りを紹介した後、飯田に伝わるお練り祭りの歴史を、プロジェクターを使いビデオを流しながら解説され、日本全体がが明治維新に近代化を目指し、古い習慣は排除した時代背景にもかかわらず、飯田市民の並々ならぬ努力があり、江戸時代から現在に伝えられた飯田のお練り祭り(大名行列)保存の苦労話をされました。最後に、桜や日本の原風景が残る地として「日本のチロル」と称される下栗の案内をされ、講演を締めくくりました。
次の技術研修の冒頭で、中部ブロックの西岡弘和ブロック長は「 このブロック研修会は7巡目を越え、今回で30回記念です。現在、和裁を習ってみようという方が少なくなる一方で、私達はその技術を伝えてゆかなければなりません。皆様方と共に頑張ってゆきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします」と挨拶され、主幹支部を代表して福澤長野県支部長は「年に一度、こうやって皆様の顔を見られることを、楽しみにしています。この会が、ずっと続くように願っています」と話されました。
その後、長野県支部の牧内先生が「ハンカチーフで帯どめブローチ・を作りましょう」と技術研修を行いました。
牧内先生は、つまみ細工でブローチや帯どめを作ってみたところ、至る所で回りの方々から大変好評だったことを話されました。ハンカチーフを2.5cm角に切った花びらの材料など丁寧に準備された材料を使い、テキストを見ながら、長野県支部会員の方々の細かな手ほどきで、受講者全員、形作ることができました。
最後に出来上がったブローチを並べ、硬化スプレーを掛け完成となりました。
次に、リメイク講座「きものをチュニックいろいろに」と題された研修が行われました。和裁士はきものの古着や反物を使うことに慣れていることから、型紙ができれば簡単にできると説明され、テキストに沿って縫い方のポイントを解説しました。その後、長野県支部会員の方が作ったチュニックが披露され、柄の配置や衿の工夫でオシャレになるとも話されました。
午後6時30分からは交流会が行われ、座談「和裁よもやま話」では、牧野本部顧問、深谷本部相談役、長野県支部の中村先生、福澤本部理事の4先生らが長野県支部の成り立ちなど、当時の様子や苦労話を対話しながら紹介されました。
地元の料理を楽しみながら、他支部会員の方々との交流、琴の演奏もあり、楽しいひとときを過ごすことができました。
翌5日は、伊那食品工業「かんてんパパガーデン」の工場見学と観光と、和裁士には大変興味のある絹の博物館「駒ヶ根シルクミュージアム」を見学し、名古屋へと帰路につきました。
長野県支部の皆様、ありがとうございました。